ぞくぞくする本 大学生もわかっていない中学英語

2006年10月24日

17 高校英語リーダー(スキーマ論)

 Math a state of mind for women 
 
 高校の英語リーダーを担当する教師はたいへんだな、と思います。
 
 単元ごとに、話題がちがいますよね。
 
 たとえば、「環境問題」の話があったかと思うと、「チャップリン」の話が次の単元に出てくる。やっとそれが終わると、「古代の人にはストレスはあったか?」なんていう心理学的な話題に転換する。
 
 教科書の編集意図はわからなくもありません。できるだけ多くの領域から英語を見る、という面を優先させれば、そういう編集になるでしょう。
 
 しかし、それを教える教師はたいへんですよね。なぜ?
 
 「読む」というのは、話題についての先行知識をある程度は必要とします。まるで知らない話題でも読めないことはありませんが、読む人の頭は長続きしないのがたいていです。
 
 日本語の何かの文章を読むときでも、知らない話には読む気が起きません。関心があれば、読む気も起きるし、長続きもします。
 
 「関心がある」というのは、知識の面では、先行知識があるということです。それがなければ、「関心」ということが発生しません。
 
 そうすると、高校リーダーを生徒が「読む」気になるのは、扱う話題の先行知識を生徒がもっていることが必要条件になります。
 
 また、「わかる」ということも、何かの先行知識の網の目に新情報を位置づける、ということだから、、英語リーダーの内容がわかるにも、ある程度の先行知識が必要になります。
 
 そうすると、高校英語リーダーを生徒が読むには、かなり幅の広い話題に対応できる先行知識を生徒がもっていなくてはならないわけです。
 
 たとえば、「環境問題」についていっさいの先行知識をもたない生徒はいないでしょうが、その単元を読もうとする気が起きるほどに厚い先行知識がある生徒も多くはないでしょう。
 
 だから、読もうとする、わかる、ということに生徒の頭を進ませるには、各単元のはじめに、必要な程度の先行知識を準備させなくてはならないわけです。 
 
 次の話が教科書に載っているとしましょうか。「metro」10月20日より。
 
 Women who are told their female genes make them poor mathematicians actually do poorly on math test, says a new study.
 
 女性は、女性遺伝子のせいで数学には向かないと言われると、実際に、数学テストをやるとうまくいかない、という研究結果がでた。
 
 これは、「先入観がもたらす結果」についてをテーマにした研究の成果を知らせているものです。そういう先入観がなければ、「女性は数学には不向き」という論は成り立たない、というのが研究結果です。
 
 こういう話題が高校英語リーダーにあると、生徒は、一種のジェンダー論を先行知識としてもつ必要が出てきます。
 
 そうすると、その単元を教える教師は、関係知識を自分でもっていなければならなくなります。
 
 それがたいへんだな、と思うのです。
 
 私が知っていた高校生たちの話では、そういう「スキーマ論」に基づく授業は受けたことがないということですが、いやいや、実践している先生方はたくさんいるのですね。
 
 高校にリーダーがあるなら、それも一つの方法でしょうから、そういう先生方にはがんばってもらいたいと思っています。
 
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posted by Tokyo Ginji at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 英語関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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